22/7 「あの日の彼女たち」day01-08

やや遅くなってしまったが、あの日の彼女たちが8人分揃ったので感想を書いていく。何故かday06からチャネルが22/7からアニプレックスに移ってしまったのでリンク集と思って頂ければ幸い。

day01 滝川みう

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始まりは雪の積もった屋上。聞こえるのは風の音ばかり。なんとも味気ない世界だが、みうに色がないと言っているようにも思える。しかし、ニコルがドアを開けた瞬間、みうに日が差し一気に鮮やかになる。数刻だけ鮮やかな世界が現れる。そこにニコルは足を踏み入られない。上げた足を後ろに戻してしまう。

ニコルはアイドルらしいアイドルで、アイドルらしいアイドルになろうとしているように見えるキャラクタだ。そんなニコルだからこそみうの時折見せる鮮やかさに息を呑んでしまう。ともすれば気圧されてしまう。もうこの時点でMVで特別な2人として扱われているのも納得がいく。実にアイドルアニメらしい、アイドルだから気づけるアイドル性の話だ。

day02 河野都

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前回とは打って変わって明るい画。ご機嫌に鼻歌なんか歌ってただのデートである。day06でもそうなのだが、この組は本当にただデートをしている組なのだ。公開当初は色々考えようともしていたが、day08まで一周した結果としてはただのデートする子達としか言えなくなってしまった。ただのデートをする2人だ。

day03 立川絢香

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低音で電車の雑音をかき消しながら絢香が車両の中を進んでいく。いきついた車両には寝息を立てたジュンしかいない。それに気づいて初めてイヤフォンを外す。寝ているのを確かめるように頬に触れてから、声をかける。ここからずっとジュンを見ない。慣れているのか、ポッキーを渡す時も見ない。しかし、ジュンが降車駅だと言うと「好きな人いる?」と聞き始める。結局ジュンから絢香はどうなんだと返されると「いとこのお姉さん」と応える。この時に初めてジュンを見る。電車の発車音を聞いてから見る。

絢香は誰もいない電車からジュンを降ろさないようにしたのだ。好きな人を聞かれた際の反応を見る限り、ジュンは車両に誰かいたら恥ずかしがって取り合わなかっただろう。絢香は全てわかっていてやっていたのではないか。制服も違えば電車の方向すら知らない相手にそれをやっていのだ。元々あったセクシー担当ってどういう意味なんですかね。

day04 佐藤麗華

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ちょっと珍しそうな緑背景の証明写真。そしてトレーニングルームの鏡。今回はレンズを通して、鏡を通してキャラクタを描いていく回だ。アイドルとしてどう見られているかを描くアイドルっぽい回とも言える。半分やってそれぞれの組み合わせの特徴を出そうとしているのかもしれない。その中でアイドルとしての顔を選択するのはリーダー回としては正しそうだ。

そんな役回りになってしまったからか、どうもこの2人は仕事として仲良くできる相手という関係が見える。特に桜は優しくしてくれるのだろう。麗華はそれに甘えてしまっているのではないかというのがday08かもしれない。

day05 斎藤ニコル

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初めてBGMがついた。みうが自身のお当番回ではそら寒い屋上だったのに、光があって色があって音楽があって心情が見える。day01とは対照的だ。しかし、様態は変わらない。着ているものは同じで、そしてみうの瞳はニコルにしか映らない。day04でユニットが揃ったポスターがあったが、それでもみうの目は隠れたままだ。MVのように演出としてアイドルとして見られる時にみうの瞳の輝きはニコルにしか見えないとでも言うのだろうか。

それでいて同じステージを立つであろうみうにはステージでは自分の事しか考えていないと言う。雑誌にどう答えていたかも覚えているだろうし、他メンバーとも答える程度の器量はあるだろう、それでもみうには自分の事しか考えていないと言う。自分の事だけ考えていないと目を離せなくなるという話をやりたいかのようだ。

day06 丸山あかね

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ただのデート回その2。いや、ただのカップルじゃん。本当に何をやっているんだ。絵柄を除けば、この子達だけきらら系アニメのサブのカプのやり取りだよ。

day07 戸田ジュン

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妙に生活感のある話。足りない食材を買いに行って、アイスを食べながら一緒に料理して、これが私の夏かとつぶやく。夏休みに実家に帰省するジュブナイル物みたいなシチュエーションだ。

day03の時と打って変わって、ジュンに対する絢香の態度がとても柔らなくなった。普通に目を合わせるし、軽口も言う。嫌いな食べ物はわからなくても好きな食べ物はわかる。そのくらいの関係に変わった。服装から考えるとday03が夏前(秋口の可能性はある)でday07が真夏くらいか。最短で数ヶ月といった時間の経過があれば関係はいくらでも変わる。それが見られるなら見たい。

また、この回の舞台は誰の家か考えるのも楽しい。絢香は東京出身だから1人暮らしとは考えにくいが、家庭の事情もあるだろう。夏らしい事をした事がないから夏らしい事がしたいと言ってしまうような家庭環境かもしれない。ジュンの家に絢香を呼んでいるという事もあるだろう。それにしてはジュンの格好がおかしい気もするが、時間がすっかり昼だから朝から食材を買いに行っていたと思えばわからなくもない。勿論、同棲しているという線も捨てがたい。

いずれにせよ、2人共髪をやっている時点で朝から一緒に買い物に行って、ジュンが作り始めたら足りないものがあって絢香が買いに行った程度のシチュエーションは作れてしまう。

day08 藤間桜

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公開の季節に合った秋の渋谷。見る人が見ればどこの歩道橋かわかるだろう。高校生としてはやや子供っぽいような遊びに興じている。しかし、これも桜の気遣いのようだ。明日のライヴに不安を抱えた麗華の気を紛らわせたかったのだろう。ただ、そこまで大人でもないのかむっとしたりする。

リーダーはリーダーとして悩んだり考えたりする事もあるだろうが、そんなリーダーの近くにいる桜も大概割りを食うポジションなのかもしれない。そもそも1人だけ先行してYoutuberをやったり英語担当になったりと担当範囲が広い。能力にしても気遣いにしても器用だから苦労するタイプの典型みたいだ。



アイドルとアイドルの関係を描くものとしてはとても魅力的な映像化なので次も是非期待したい。ナンバリングとしては後90本以上作れるんだからお願いしますよ。